黄金それはエルドラド

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本当に意味がわからないんだけど、なんでこうなったのか誰か教えてほしい。

SMクラブというお店に入って、なにやら五反田のマンションの一室に先輩の女王様らしき人(でも見た目はまったく女王様っていうイメージとは違う)たちと待機という暇潰しをしていたんだけど。指名のお客さんが入ったというので、どこそこのホテルの何号室へ行ってきてと言われたわけ。
でも正直なにするかわからないし、お店にキャリーバッグはいくつかあって(もちろん売れてる先輩は自分専用のキャリーケースを持ってる)、それも要らないらしい。

よくわからないまま持たされた地図を頼りにホテルに行けば、今度は入った部屋に敷かれたブルーシート。
目立つ。
なぜか椅子が向かい合わせに置かれているもののとても不自然。向かい合って座るにしては間が狭いし、そもそもテーブルがないと飲み物も置けない。と思ってみればテーブルには所狭しと食べ物と飲み物がてんこ盛り。

???

旅の恥は掻き捨てとはいうけれど、プレイの恥も同じだろう(どうせ二度と会うこともないはず)と勇気を振り絞って聞きましたよ。
「黄金プレイってなにをするの?」
そしたら紳士は笑顔でこう答えたのです。

「僕の口に う ん こ してもらえればいいだけです!」

!?!?
笑顔で答えることなのか?それとも私がおかしいのか?
異性の前でパンツを脱いだことのない女子大生に向かって、うんこしろっておかしくないか?
混乱極まれり、である。
そういえば入店の時に書かされたNG項目リスト的なものに載っていた単語がほぼすべて解読不能で、店長に聞いたら「全部チェックしなくても問題ないから」って言ってたっけな……と遠い記憶を手繰り寄せた。(いまさら意味はない)
しかし。
今まさに直面している問題を解決せねば話は終わらない。
やるか、やらないか。
ここで逃げたら女が廃る。

深呼吸して気持ちを落ち着けたら、あとはとにかく生理現象を引き起こせばいいだけ。
とにかく食べよう。食べれば生まれる。そうだ。
そうして私は果敢にも初めての黄金プレイに臨んだのだった。

素っ裸の男性が横たわるブルーシート。
足をかけてしゃがみこんだらちょうどいい椅子。
(このためだったのか)
変な感心を他所に心を静め、とにかく無我を意識しながら(それって無我というのかどうかはこの際どうでもいい)下着を脱いで生む体勢になる。イメージは和式トイレだ。どうやったって傍から見れば異様な光景であろうが、残念なことにギャラリーは皆無。私の頭の中にしかこの状況にツッコミを入れる者はいない。
これは女王様なのか。
でも女王様だってアイドルだって排泄はするだろう。
いやそういう問題じゃない。
ぐるぐるする頭をよそに胃腸は元気な活動の果てと言わんばかり、ちゃんと催してくるのだから人間の体って凄い神秘。(けっして褒めてはいない)

出てよかったとホッとした瞬間、顔を上げれば紳士の中心部にそそり立つナニカ。
いやさっきまでなかったよね!?
驚いて顔を見るも、見なきゃよかったと後悔するくらい最高の笑顔でサムズアップ。
そうじゃなくて、まぁ喜んでくれてるならそれでもいいんだけど、いやそうじゃなくて。

彼はそのまま楽しそうにしているので、私は着替えてそのまま事務所へ帰りました。
なんだろう、このもやもやは。
相手は喜び、私は仕事をやり遂げ、お金も貰っている。
なにも不具合などないはずなのに、どうしたってすっきりしない。(体はすっきりしている)

帰って店長に事の顛末を離したら大笑いされた。
「うんこに負けた女か!」
大笑いどころの騒ぎではない。しかも先輩たちも心なしか気の毒そうにこちらを見ているではないか。
 う ん こ に 負 け た 女 
もちろんその日のうちに黄金プレイはNGにしました……。