さかき藍

私の中でこれまでもそしてこれからも、BDSMとは性的快感を得るために通常よりもひと工夫の要素が必要である、どうにも行き場のない二人が互いに満足するための行為であると思っています。

(ただひとつ付け加えると、私には他人に対する支配欲や征服欲がありません。所有欲は多少ありますが、セッション以外では個の人間として普通に接していたいと思っています。気遣いはありがたく受けますが、対等な心持ちでありたいのです。)

私は多くの愛好家と話をする機会に恵まれ、様々なセッションをしたり、プレイを楽しんだりしてきました。
そうしてほんのひと時、心に空いた穴を埋めるように満足して別れる。会うたびに互いの理解が深まるから、より深い場所までいける。
他人になかなか見せられない自分の姿をためらうことなく、嘲笑されることなく受け入れてくれる場所、そんな空間。

もちろんこれは私、個人の考えです。
全く違う人もいるでしょう。
でもそれでいいのです。誰もがおなじ考え方を持つ必要はないし、そうであらねばならないわけでもありません。

ただ、“こう思っている私” とセッションしたいと望んでくれる誰かに届けば。そう願って綴ります。